キツネ界のアイドル「フェネック」

フェネック(Fennec fox)は、キツネ科に属する小型の哺乳類で、砂漠地帯に生息しています。特に大きな耳と愛らしい見た目から、海外ではペットとしても人気があります。以下にフェネックの生態や特徴、飼育について紹介します。


生態と特徴

フェネックはキツネ科に属する最小の種で、主に北アフリカやアラビア半島の砂漠地帯に生息する小型哺乳類です。体長は24~40cm、体重は0.8~1.5kg程度で、大きな耳が特徴的です。

この耳は体温調節を助け、砂漠での微かな音を聞き取るのにも役立っています。全身を覆う薄いベージュの被毛は砂漠の環境に適しており、日差しを反射して体温を保つ一方で、寒い夜には保温効果を発揮します。フェネックは夜行性で、日中は砂の中や巣穴で過ごし、夜になると活動を開始します。

食性は雑食性で、昆虫や小動物、果物を食べ、水分は食物から効率よく摂取するため、乾燥地帯でも生き抜くことができます。また、優れた跳躍力と走力を持ち、天敵から逃げたり、エサを探すのに役立てています。フェネックは主に家族単位で生活し、巣穴を掘る能力に長けていますが、単独行動を取ることもあります。

そのかわいらしい外見と砂漠地帯に適応した独特の生態が人々を魅了しています。

ペットとしてのフェネック

フェネックは特定外来生物や、特定動物、絶滅危惧種にも指定されていないため、日本でも飼うことができます。特に規制もないので、特定動物のようにマイクロチップの埋め込みなども必要もありません。

日本では、フェネックは特定外来生物や絶滅危惧種には該当しないため、飼育自体は法律で禁止されていません。しかし、輸入や購入時には動物愛護法や検疫に関する規制を遵守する必要があります。

現在、日本で販売されいる個体のほとんどは日本で繁殖したフェネックだとされています。

  1. 飼育環境
  • 温度管理:砂漠地帯の動物であるため、寒さに弱く、常に暖かい環境(20~30℃程度)が必要です。
  • 広いスペース:活発な性格のため、運動できる広いスペースが必要です。ケージだけでなく、室内や庭で自由に動ける環境を整えると良いでしょう。
  • 砂場:本能的に穴を掘る行動を好むため、砂場を用意するのがおすすめです。
  1. 食事
  • 昆虫(コオロギなど)、果物、ドッグフードなどが主食となりますが、バランスの良い食事を心がける必要があります。専門家に相談して適切な餌を選びましょう。
  1. 習性と注意点
  • フェネックは夜行性で活動的。夜間に騒がしくなることもあります。
  • 強い縄張り意識を持つ場合もあり、他のペットとの同居は難しいことがあります。
  • 飼い主に慣れるまで時間がかかることがあるため、根気強く接することが大切です。
  1. 費用
  • フェネックは希少性から購入費用が高額で、1匹あたり50万~100万円程度かかることがあります。また、飼育設備の準備や餌代、動物病院での診察料も考慮する必要があります。

飼育する際の注意点

フェネックはその愛らしい外見とユニークな性格から魅力的なペットですが、飼育環境が合わないとストレスを抱えやすい生き物です。

野生動物としての特性が強く、飼育には専門的な知識や環境が必要です。飼う前に十分な準備を行い、責任を持ってお世話する覚悟が必要です。

また、可愛らしい外見とは裏腹に野生的な面も持ち合わせています。なついても引っ掻かれる、噛みつかれるくらいの覚悟は必要です。

クラッチ編集部

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