家族で話し合うべき、災害時の安否確認
災害発生時、家族の安否確認や連絡方法を事前に決めていますか?災害は、家族が揃っている時に発生するとは限りません。家族が離れ離れで被災する可能性があります。地震などの災害発生時には、被災地への通話が集中し、電話が繋がりにくくなることが予想されます。
東日本大震災では、携帯電話の通話が一時的に平常時の50〜60倍以上に集中し、電話が非常に繋がりにくい状態が続きました。首都圏では大量の帰宅困難者が発生し、約515万人が翌日まで自宅に帰れなかったと推計されています。
三角連絡法
災害時の安否確認に有効な方法の一つに「三角連絡法」があります。
この方法では、離れた場所(被災地以外)に住む家族や親戚、知人の家を連絡先に定め、そこを中継点にして家族の安否確認や連絡を行います。これは、携帯電話やメールを使わない方にも利用できる方法です。
災害発生時には被災地への電話がつながりにくくなる傾向がありますが、被災地から外への電話は比較的つながりやすいこともあります。そこで、遠方の親戚や知人を中継地点にして連絡を取ることで、スムーズに安否確認ができます。
安否を中継してくれる親戚や知人に、公衆電話を使用して無事であることや避難先を伝えておけば、そこに連絡した家族は安否確認が可能です。この方法を事前に話し合い、連絡先を決めておくことが重要です。
大規模な災害が発生した場合、被災地に向けて、多くの電話が一斉にかけられるため、被災地方面への電話はつながりにくくなる傾向にあります。
これは、災害復旧活動に関わる重要通信の疎通を確保するために、被災地方面への通話をコントロールするためです。
東日本大震災時に、家族や知人と最初に連絡が取れるまで3時間以上かかったという人も少なくありません。いずれにしても、安否確認には時間がかかります。
災害によっては、通信施設そのものがダメージを受けてしまうこともありますので、複数の連絡手段を話し合っておく必要があります。
災害用伝言ダイヤル「171」
大規模災害発生時には、通信事業者から以下の3種類の「災害用伝言サービス」が提供されます。
- 災害用伝言ダイヤル(171)
- 固定電話で「171」をダイヤルして、安否等の伝言を録音・確認できます。
- 災害用伝言板
- 携帯電話やPHS等で利用できるサービスです。
- 災害用ブロードバンド伝言板(web171)
- インターネットを使って伝言をやり取りできます。
これらのサービスは、年に数回体験利用期間が設けられており、実際に使ってみることが推奨されています。
伝言ダイヤル171の使い方
伝言を入れる場合
- 「171」にダイヤルします。
- 「1」を押します。
- 自宅や携帯電話などの電話番号を入力します。(例: 03-1234-5678)
- 「1」を押して伝言を録音します。(30秒以内)
- 「9」を押して終了します。
伝言を聞く場合
- 「171」にダイヤルします。
- 「2」を押します。
- 伝言を聞きたい電話番号を入力します。(例: 03-1234-5678)
- 「1」を押して再生します。
出典:総務省 – 災害用伝言サービス
家族の集合場所を決めておきましょう
日頃から自宅、学校、職場の近くや通勤通学途中にある避難場所を確認しておきましょう。市町村が発行している防災マップをチェックしておきましょう。
大規模な災害が発生した場合、家族との連絡が取れないこともあります。そこで、家族で待ち合わせ場所を「○○小学校」などと決めておくことが重要です。
地震、噴火などの災害の発生により、被災地への通信がつながりにくい状況になった場合に提供が開始されている音声の伝言板です。いざというときに使えるように体験利用ができます。(毎月1日、15日 00:00~24:00、その他)